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鳥獣妖怪戯画を振り返る

先日、indie live expoにて、掲題の鳥獣妖怪戯画を動画付きでご紹介いただきました。このような大イベントにお時間を割いていただきとても光栄でした。周りのゲームもすごいタイトルばかりで恐縮です。

大変興奮させていただいた一方で、実は鳥獣妖怪戯画のスクリーン自体を見たのは2,3週間ぶりでした。久しぶりに画面を見たことで、作っている間に悩んだり笑ったりしたことを思いだしました。ちょっとだけ鳥獣妖怪戯画を作ってきた思い出について振り返りたいと思います。

元のアイデアは、召喚士が遺跡にさまよう兵士たちの魂を呼び起こすというもので、妖怪でも和風でもありませんでした。ストーリーもかなり重いものでした。

でも、さらにさかのぼるとストーリーより先にサイドスクロールをさせることでカードをめくるというアイデアが浮かび、そのゲームデザインにストーリを合わせこんだ形です。

アイデアが思いついたのは、Unityチュートリアルを改造しまくって、そろそろ最初から自分で作ってもいいだろうという時に、新しいことへの挑戦として『Magic the Gathering』をやってみたことがきっかけです。

あの有名なゲームでルールの説明は不要なのかもしれないのですが、ものすごくざっくりいうと、それぞれのアクションカードに加え、エネルギーカードも同様にデッキに入ります。そのエネルギーを使いアクションカードを起動するシステムです。このエネルギーカードはそれぞれ沼地や草原など土地を表現するもので構成されており、そのエネルギーカードをデッキからめくりキャラクタのアクションを有利に進める行為が、私にはサイドスクロールアクションで横に進み、新たな土地に足を踏み入れゴールを目指すという行動に見えました。せっかくそう見えたのでサイドスクロールアクションとカードゲームを合わせようという事でおもいついたアイデアです。

Unityチュートリアルを終わったばかりの私には、2Dゲームでサイドスクロールの動かし方も分かりません。そこで一回シンプルなゲームをゲームジャムを利用して作成しました。それが下記の1分大魔王です。

正直、移動、特にジャンプについては勉強が足りていないなと思うのですが、ここでいったん下地を作りました。スクロールなどは、後からでもなんとかなるけどキャラの移動は最初に決めておこうという感じです。プレイヤの移動はこのゲームから改造して快適さを追求する形で作りました。また、勇者が大魔王を追いかけるシステムは、鳥獣妖怪戯画ではナマハゲをはじめ多くの敵キャラに使われています。

初期のころのストーリーの都合上、雰囲気も暗く西洋風のファンタジーをベースとしてキャラクタを作っていました。これもせっかくなので張り付け。

いろいろ試行錯誤をしていると、作っているものにオリジナリティを感じず、これから多くのキャラクタを楽しく作るにはこのコンセプトではやりづらいと感じるようになりました。自分があまり興味を持てない感じです。そこでパートナーのレンコンに相談をしたところ、キャラクタ全部変えちゃえ!!大好きな妖怪にしちゃえ!!となりました。正直、作り直しかぁって思ったのですがそんなに作ってなかったし、そっちの方がよいなと思い妖怪を採用。カード側も妖怪で行こうと思ったのですが、その時に面白そうだなと思う要素を全部混ぜてしまえという事で、動物たちに登場いただきました。

私が妖怪を好きだと思うのは、ホラーの感覚ももちろん愛するべき部分なのですが、今自分たちが住んでいるこの場所や、かつて住んでいた場所に古くから伝わる恐怖の対象、注意の対象をきわめて抽象的にとらえ、具体的な表現を行った感覚が大好きでした。田舎の出身の私には、ボーッとして山を見ているとあまりにもの奥深さになんとなくその感覚があり、大自然は敬意の対象であり恐怖の対象でした。多分その時私は天狗や雪女と同じようなものを感じていたんだと思います。そしてそれは古くからその田舎に住んでいた人たちとおなじ感覚だったんだと思います。

それと同時に自分たちが説明付かないことを動物のいたずらのせいにしてサラッと次の日を迎える感じが田舎に伝わる昔話にたくさんあるのですが、その感覚も妖怪と同じく愛おしくてたまりません。

鳥獣妖怪戯画というタイトルは、ご存じ国宝の鳥獣人物戯画を模しているのですが、それはタイトルのネーミングだけです。絵のスタイルはプレイしていただいた方にはわかると思うのですが似ても似つかないものです。

当初はこのタイトルにする以上は、『近づけないと批判の対象になるのでは?』とくだらない心配をしました。でも、『戯画』ですからね。私が好きなように書いていいという言葉の意味だし、そうやって楽しくのびのび書かなければ『戯』という漢字に失礼にあたる。自由に書きました。

動物たちでも妖怪でも、何かを本のようなものから召喚するという行為はファンタジーの世界でしか起こりえないものです。でも、私たちが小さいころ多くのストーリからキャラクタを飛び出す妄想をしたと思います。ドラゴンだったりペガサスだったりが子供部屋を飛び回っていた時代があったのではないでしょうか。

ドラゴンが本から飛び出すのは子供だけの特権ではありません。本から飛び出させるという想像力を誰かに指をさされて笑われたり、無理して大人の仲間入りを果たそうとしたりして忘れてしまった能力であって、大人でもできるはずです。

自分がゲームを作るときは、この思いをゲームにしてやるとUnityを初めて触る前からずっと心に決めていました。

正直、鳥獣妖怪戯画は全体を通して大層なストーリではありません。抜け漏れがたくさんある欠陥の多いストーリーです。でもこれはプレイヤーがそれぞれ想像したストーリーで補完してもらうためです。ご自身の幼少の頃の気持ちでここのストーリを埋め込めれば、きっとあの頃の子供部屋のように想像上の生き物であふれかえることができるだろう、そんな願いを込めて作りました。

ゲーム完成の4月から、いろいろ勉強を続けてきて今、もう一度鳥獣妖怪戯画を作ればもっといいものが作れると思います。ゲーム制作ビギナー故これは想定していたことです。でも、1年前にゲームをスタートさせ、そして出来上がった4月の状態の作品にとても誇りを持っています。まだ、このゲームの改善点はいっぱいあるのでしょう。ステージをもっと追加してもいいかもしれません。妖怪や動物たちの種類をもっと増やしてもいいかもしれません。でもそれは、もうちょっと時間がたってから。もっといいゲームを作れるようになってもう一度このゲームを見つめてみたいと思います。その時にリメイクするか、別のゲームを作るかわかりませんが。

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